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入学してから三日目の朝。
登校用の服を選んで着替え終わると、叔父である、千秋の作ったオムライスの入ったランチボックスを鞄に詰める。
「バス通学は大変?」
その千秋に声をかけられ、うん?と小首を傾げた。
「電車みたいにギュウギュウになったりしないから平気よ」
千秋は、平たく言えば美形、悪く言えば変な人だ、とクロエは思っている。
腰まである金髪に、派手なゴシックな服装。
笑うと八重歯がのぞいて吸血鬼のようだし。
まぁ、見た目はともかく色々とオカシイのだ、この人は。
現在、クロエはこの叔父、千秋と二人でアンティークな雰囲気のアパートメントで暮らしている。
父親はクロエが幼い頃に亡くなっており、母親とは折り合いが悪い。
千秋は都内の大学病院で精神内科の医者をしていて、クロエの主治医でもある。
「行ってきまぁす」
「気をつけてね~♪」
お気に入りの日傘をさして、バス停へと向かった。
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