1

8/9
前へ
/558ページ
次へ
「副担任の、小日向です」 柔らかい声、優しい表情にも関わらず、なぜだかその教師に対し 恐ろしい。 そう思った。 けれど、目が逸らせない。 「小日向、は、ファミリーネームね?ファーストネームは?」 やっとの力で言葉を出した。 こんなことを聞いて、どうするのかしら、私。 「ああ、ゆい。小日向唯」 コヒナタユイ…。 「そう…」 なんとか目線を彼から外し、けれど、イヤホンをつける気にはなれなかった。
/558ページ

最初のコメントを投稿しよう!

397人が本棚に入れています
本棚に追加