65人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
目の前には見慣れた3Dホログラフのスクリーンがあった。夜のジャングルを映しだした赤外線画像が映っている。見慣れているのも当然だ。この北不二演習場にある指揮所とまったく同じセットのようだ。ただしおおきさは5分の1程度で、タツオは狭いコックピットで計器とスクリーンに囲まれている。
「まったく夜の訓練は目が疲れてたまんないな」
なぜかタツオのチームをはずれているはずのクニの声がスピーカーをとおしてきこえてきた。テルの声が続いた。
「ああ、この赤外線映像の緑のモノトーンが妙に疲れるんだよな。全部戦術支援AIにまかせとく訳にもいかないしな」
マルミの声がきこえた。
「目視もとても重要だよ。みんな、2時半方向から敵が接近」
最初のコメントを投稿しよう!