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1 ロードリアスの正門広場に向かう大階段を、少女が駆け下りてくる。 上階の窓から、堀にかかる跳ね橋を渡ってくる、懐かしい人の姿が見えたのだ。 白髪と白髭を風にそよがせ、黄金に輝く鎧をまとった偉丈夫。 「おじい様!」  頬を上気させて、大きく広げた腕に飛び込んだ。 「久しいのう。元気にしておったか?」 「はい!」  六尺を超す長身の祖父は、少女を軽々と腕に抱いて微笑む。 「やっと、約束したものを見つけてきてやったぞ」  少女ははっと息を呑む。  その眼がみるみる涙で潤む。  逞しい首にぎゅっと抱きつき、泣き顔を隠した。 『・・・お別れするのは嫌です・・・』  小さな心が、そっとささやいた。
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