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「お前達二人を僕の近衛隊長に任ずる。…ライジス以上に僕に付き従い、共に過ごす事を許そう」
「「……有り難く、お受け致します」」
深く頭を下げ、声を揃えてラステアの服に口付けた。
それを見下ろしながら、ライジスはひっそりと暗い笑みを浮かべていた。
「……それでは、私はこれで下がらせて頂きます」
「あぁ。後はよろしく頼む」
「もちろんです。…では」
ゆっくりと頭を下げ、ライジスは部屋を出ていった。
それに深く息を吐き出す。
「…はぁ、肩が凝るなぁ」
「「…え…?」」
「僕、あの話し方ってどうも苦手なんだよね。…あ、君達も普通にして?堅苦しいのはやめてさ」
背伸びをしながらソファーに座りにっこりと笑う。
先程とは打って変わったラステアの態度に、二人は顔を見合わせると笑い出した。
「なんや、意外に砕けた感じのお人やんなぁ」
「良かったぁ!僕もあの喋り方苦手だったんだよ~」
そのまま床に座り込み、二人は思い思いに息を吐き出した。
「ワイの事は【ジギー】とでも呼んでくれや」
「僕は【ターナ】でいいよ~」
二人とも人懐っこい笑顔で愛称を教える。
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