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「…ジギー…?」
声の主に気付き体を起こす。
──が、しゃらんと鳴る金属音にベッドへ引き戻された。
「……?」
不思議に思い自分の体を見回す。
手足にはそれぞれ枷が填められており、それはベッドの柱に繋がっていた。
肌に冷えた空気が触れていたのも、彼が全裸だったからだ。
だが、香の匂いで麻痺した思考ではイマイチ状況が掴めなかった。
問うような視線を向ける。
そんなラステアの長く柔らかい髪を撫で、カザニクスはにっこりと笑った。
「…なぁんも心配せんでえぇよ」
「…、…?」
どこかいつもと違う彼の雰囲気に戸惑うが、すぐにそれも忘れてしまう。
思考が麻痺している以上、深く考える事が出来なかった。
ゆっくりと冷えた指が頬を撫でる。
顎を辿り、細い首筋を擽る。
「…、んっ…」
小さく身を捩る。
それにカザニクスが笑った。
「…擽ったいんか?」
「んっ、…ちょっと…」
「そか」
カザニクスは軽く自分の唇を舐める。
思っていた以上に楽しめそうだと彼はまた笑った。
緩やかに上下する胸を撫で、脇腹を辿り下半身へと触れる。
中心には触れず内股を撫で上げる。
既に熱を持ち勃ち上がるものを見て瞳を細めた。
「…気持ちえぇか?」
「わ…かんない…」
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