目なし女と浅田希美 #2

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希美が目なし女に投げつけた本は、目なし女の体をスルリとすり抜けた。 希美はそんなあり得ない事態にパニックになって、泣きながら叫んでいた。 「何で? どうして私なの? 止めてよ! 来ないで! お願いだから……」 目なし女は、アイスピックを持っている手を頭上にかかげて希美に言った。 「あなたの瞳を私にちょうだい」 そして目なし女が握りしめたアイスピックは、希美の目に振り下ろされた。
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