目なし女と浅田希美 #2

4/10
前へ
/35ページ
次へ
〈 いったい、誰なの? お父さんかお母さんが帰ってきたの? でも、きっとそれは違う……。 だって、お父さんやお母さんは、こんなにゆっくりと足音を忍ばせるようにして歩かないから……。 この足音は、きっと私の知らない誰か…… 〉 部屋の外にいる何者かが、階段を上りきり、ゆっくりと廊下を歩いていた。 希美はその足音に恐怖し、パニックになって叫んでいた。 「誰なの、そこにいるのは? お父さん? それとも、お母さん?」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加