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「この学校で殺された生徒ねぇ。
私には記憶がないなぁ」
美月は山中先生のその言葉を聞いて、失望のため息をついた。
やっぱり拓也の考えは、単なる妄想で、実際には誰も殺された生徒などいないのだ。
「先生、もう一度よく考えてみて下さい。
きっといるはずなんです。
この学校に恨みを持って死んでいった生徒が……」
山中先生は拓也にそう言われ、考え込んだ。
拓也が言う通り、この学校に恨みを持って死んでいった生徒が、過去にいただろうかと……。
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