7人が本棚に入れています
本棚に追加
呪いの連鎖 #2
夏海と千鶴は、ゆっくりと開かれていくドアを目を見開き、怯えながら見ていた。
そして開かれていくドアのすき間から、醜い顔のバケモノを見たとき、二人は我を忘れて、悲鳴を上げた。
火傷で赤くただれた顔には瞳がなく、まるで暗闇が続いている洞窟のような窪みだけがあった。
そしてその黒い窪みからは、まるで涙のように赤い血が流れ、目なし女は泣いているように見えた。
「暗い……、暗い……、何も見えない。
暗い……、暗い……、何も見えない」
目なし女はそうつぶやきながら、アイスピックを片手に夏海と千鶴に近づいていった。
最初のコメントを投稿しよう!