6人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「拓也、私は弥生を助けたい……」
美月はそう話しながら、ポロポロと大粒の涙を流していた。
「きっと私なのよ。
みんなに不幸を巻き散らしているのは……。
私がいるから、みんなが呪われるの……。
もしも私さえ、いなければ……」
「美月、おかしなこと言うなよ。
美月も弥生も圭介も、みんなオレの仲間だ。
みんな大切なオレの仲間なんだ!」
「拓也、もしかしたら、私が目なし女の呪いを引き寄せてしまったのかもしれない……。
もしそれが真実だとしても、拓也は私の味方なの?」
美月はそう言って、止まらない涙を拭っていた。
〈 目なし女が笹原高校の生徒を恨むのは、きっと私のお父さんとお母さんのせいよ。
お父さんとお母さんは、目なし女の死に関わっていると思うから…… 〉
最初のコメントを投稿しよう!