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顔をあげ、相手の姿を見たところ、
純白の白のシャツに、群青の、ベストだろうか、制服を着用し、華奢な腕を台車にかけている女性だった。
顔に数カ所貼られてある絆創膏が目立ち、それ以外にも、嘗ての傷跡であろうものも見える。
その女性は目を見開いてこちらを見つめては、すぐに頭を下げてきた。
(*゚;;-゚)「す、すみません!」
(゚、゚;トソン「あ、いや、こちらこそ間違えて入って来ちゃって……すみません!」
こちらもすぐに立ち上がって、頭を下げる。
女性のきれいな脚が目に入ったが、謝罪のため目はすぐに閉じた。
(*゚;;-゚)「お怪我はなかっ……ああっおでこ大丈夫ですか!?」
(゚、゚;トソン「えっ? あ、これは違います」
(*゚;;-゚)「そ、そうですか、スミマセン……」
(゚、゚トソン「(ちいさい人だなぁ……)」
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16 名前: ◆wPvTfIHSQ6 :2011/08/27(土) 14:24:57.11 ID:9bUqTpSi0
あらためて彼女を見つめた際の第一印象は、まさにそれだった。
背丈は150cmあるかないか程度で、手も足も顔も細い。
こんな大きなワゴンを押すのに、苦労はしないのかな、と心配してしまう程の背丈で、
よく、私が尻餅つく程に強くぶつかったのに、倒れなかったな、と心底感心している。
(*゚;;-゚)「……お客様、揺れてまた転ぶと大変ですので、お席についてもらって宜しいでしょうか?」
(゚、゚;トソン「あ、そうでした!」
もともと目的地が一つだけで、線路一本の道、今は加速の段階だが、最高速になると非常に速いスピードとなり、
こうして歩くのも難しいと思われる、と親から聞いている。
女性の指示に従い、まずは一号車に戻るのを先決とする。
と、その前に、ふと思い出した疑問を問いかけた。
(゚、゚トソン「そういや、ここは何号車ですか?」
女性は動じることはなかったが、
なぜか返答に五秒くらい要した。
(*゚;;-゚)「……四号車と五号車の間ですね」
(゚、゚トソン「ありがとうございます! ではっ」
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