第三章

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・ω・`)「パルファンは、香水の中でもとにかく濃度の高い高級品なんだ」 (´・ω・`)「一滴たらすだけですばらしく香るのに、そんな大量にこぼしたって……」 (´・ω・`)「それじゃあこんな程度の匂いじゃ済まないよ」 私は一度、注意深く、且つでぃさんにバレないように鼻を利かす。 微かに匂う香水の香り、 それとよくわからない悪臭も漂っているのがわかる。 もし大量にこぼしたならもっともっとすごい匂いがする、 と警部は言うが、果たしてそうだろうか。 (゚、゚トソン「警部が勘違いしてるんじゃないんですか?      コロンか何かと」 (´・ω・`)「最初は僕もそう思ったよ」 「でも……」と逆接を挟み、彼は続けた。 (´・ω・`)「さっき、僕はパルファンと口走ったのに、彼女は否定しなかった。       これはパルファンで間違いない」 (゚、゚トソン「聞き取れなかっただけじゃ……」 (´・ω・`)「じゃあ聞き返すだろうよ。       『パルファン?』って」 (゚、゚トソン「!」 そこで先程の会話が生きてくるのか。 後から、これがパルファンでないとわかれば、 限りなくでぃさんは怪しくなる。 それは本件となんら関係のない話だと思うのだが、 嘘をつく以上は何かワケがあるはずだから それを口実に証言を聞き出せる。 もちろんそれも本件とは一見関係のない話の可能性が高いが、 警部は、何度も、そういうどうでもいい証言から事実を導き出してきた。 (#゚;;-゚)「さて……」 ワカッテマスさんと話を終えたでぃさんは、 一段落終えたような顔で、警部に歩み寄る。 警部もそれに気づき、中腰だったのを 背筋を伸ばしてまっすぐ立つ。 でぃさんは、ワゴンに手をかけて一言。 (#゚;;-゚)「片付けさせていただきますね」 (´・ω・`) (´・ω・`)「は?」 彼から、なんと拍子抜けな声が出たものか。 警部は完全に呆れかえった顔で、 私やワカンナインデスさんに毒を吐く時に近い声色になっている。 一方でぃさんは、相変わらず時計を気にしながら 警部の出方をうかがっている。 (´・ω・`)「いやいや、いやいやいやちょい待ち」 (#゚;;-゚)「なぜですか?」 あまりにも唐突な一言に、警部は混乱したのか、 顔を俯かせて両手掌を見せ「まあ待て」とハンドサインを送っている。 数秒して、反論の手だてが思い浮かんだのか、顔をあげた。 (´・ω・`)「なんでさ、証拠物件と――」 (#゚;;-゚)「――なりません」 (´・ω・`)「え?」
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