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(´・ω・`)「香りますねぇ、このみずみずしさ、
酸味を感じさせる高濃度な……」
一度男が彼にとてつもない焦りを感じていたであろうはずが、
男は開き直ったか元の威厳のある顔をして反論した。
私は、そもそもこの香水のなにが悪いのかがわからないのだが、
黙ってふたりのやりとりを見つめている。
(`・ω・´)「ハッ! アーボンオレンジがなにかあるかね?」
(`・ω・´)「私はこの香水をよくつけているのだ、
ミストタイプで使いやすいしな」
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)「………ぷっ」
(`・ω・´)「あ?」
まあもっともな反論をする男に、
警部はなにか言うのかと思えば、
その直後、私の想像できる展開とは
全く別の展開となった。
(´;ω;`)「ぶひゃひゃひゃひゃ!
あ、アーボンオレンジをですか!? ぶひゃひゃ!」
(`・ω・´)「……」
ああ、睨んじゃってるよこの人。
そして睨まれちゃってるよ警部。
ここで殴り合いでも起これば、
たぶんだれも止められないと思う。
(´;ω;`)「いまのあんたの態度を見てわかった!」
(`・ω・´)「ハ?」
(´・ω・`)「あんた……」
(´・ω・`)「“生の”アーボンオレンジを塗ったな?」
(`・ω・´)「……ハ?」
警部は、彼の何からそんなことを
断言したのかはわからないが、
少なからずや男はなにかに動揺していた。
根拠はわからずも、男は、警部の言った
自分が“生の”アーボンオレンジを使ったことを否定する。
(`・ω・´)「なにを急に」
(´・ω・`)「……実は、ね」
男の前で挑発でもするかのように、
アーボンオレンジの香水を左右に揺らす。
ちゃぷちゃぷと音を鳴らし、その存在を
存分にアピールした上で、語った。
(´・ω・`)「“ミストタイプ”の『アーボンオレンジ』の香水なんて、存在しないんだ」
(;`・ω・´)「………なんだと?」
警部は確かに言った、
“ミストタイプ”の『アーボンオレンジ』の香水は存在しない、と。
しかし、今、彼が持っているその香水が
その“ミストタイプ”の『アーボンオレンジ』ではないのか。
私は不思議に思うも、警部は
依然怪しい笑みを浮かべている。
(;`・ω・´)「……意味が分からないな」
私も、男とは違う点でだが
意味が分からないことがある。
警部は、あからさまに嘘をついている。
なぜ、嘘をつくのかがわからないのだ。
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