7人が本棚に入れています
本棚に追加
(´・ω・`)「存在しない香水で香らせる……」
(´・ω・`)「生の、でないとあり得ない」
(;`・ω・´)「……」
男は、暫く黙った。
しかし、少しして彼は開き直ることに決めたのか、大声をあげた。
(`・ω・´)「ああ、そうさ。
私は生のアーボンオレンジを使った。
それで、何かあるのか?」
(´・ω・`)「……」
彼の言っていることは理に叶っている。
嘘をついた(?)のはいただけないが、
所詮「だからどうした」なのだ。
そういう私の考えとは裏腹に、
警部は彼に確認をとった。
(´・ω・`)「……ほんとうに、生、ですね?」
(`・ω・´)「男に二言はない」
(゚、゚;トソン「(嘘つけ!)」
男が完全に開き直りそう断言した。
これで警部の気が済むと思ったら、
真逆に事が運ばれることになってしまう。
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)「ぶぷっ」
(`・ω・´)「あ?」
警部は唇を噛みしめ、顔を歪めている。
端から見れば、ただ悔しいだけのように窺えるが、実は違うのだ。
彼がこんな顔をするとき、それは。
(´;ω;`)「ぶひゃひゃひゃひゃひゃ!!
あ、あんたサイッコーにぶぁーか! ぶひゃひゃ!!」
笑い狂う。
(#`・ω・´)「貴様何のつもりだ、さっきから人を見下すような事を!」
男はついに我慢の限界になったのか、
座席に取り付けられているテーブルを強く叩いた。
その打撃音が車両内に響き、一瞬だがその場は静まり返った。
男の怒りは当分おさまらないだろうと皆が思う中、
警部は大笑いの余韻に尚も浸っている。
(´;ω;`)「ひー…ひー…」
(´・ω・`)「……うぉっほん」
独特の咳払いをして、呼吸をととのえている。
男が静かに警部を見守る中、警部は口を開いた。
(´・ω・`)「……今のが、嘘。
これは歴とした“ミストタイプ”の『アーボンオレンジ』の香水だ」
(`・ω・´)「……貴様、何が言いたい?」
(´・ω・`)「僕はね、あんたからほんとうの証言を
引きずり出そうとして、鎌掛けたの」
(´・ω・`)「そして、今証言したよねぇ?
『生のアーボンオレンジを塗った』と」
(`・ω・´)「……」
(´・ω・`)「今更前言撤回なんてさせないよ? ここにいる乗客みーんなが証人だ」
(`-ω-´)「……」
最初のコメントを投稿しよう!