第三章

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(´・ω・`)「存在しない香水で香らせる……」 (´・ω・`)「生の、でないとあり得ない」 (;`・ω・´)「……」 男は、暫く黙った。 しかし、少しして彼は開き直ることに決めたのか、大声をあげた。 (`・ω・´)「ああ、そうさ。       私は生のアーボンオレンジを使った。       それで、何かあるのか?」 (´・ω・`)「……」 彼の言っていることは理に叶っている。 嘘をついた(?)のはいただけないが、 所詮「だからどうした」なのだ。 そういう私の考えとは裏腹に、 警部は彼に確認をとった。 (´・ω・`)「……ほんとうに、生、ですね?」 (`・ω・´)「男に二言はない」 (゚、゚;トソン「(嘘つけ!)」 男が完全に開き直りそう断言した。 これで警部の気が済むと思ったら、 真逆に事が運ばれることになってしまう。 (´・ω・`)「……」 (´・ω・`)「ぶぷっ」 (`・ω・´)「あ?」 警部は唇を噛みしめ、顔を歪めている。 端から見れば、ただ悔しいだけのように窺えるが、実は違うのだ。 彼がこんな顔をするとき、それは。 (´;ω;`)「ぶひゃひゃひゃひゃひゃ!!       あ、あんたサイッコーにぶぁーか! ぶひゃひゃ!!」 笑い狂う。 (#`・ω・´)「貴様何のつもりだ、さっきから人を見下すような事を!」 男はついに我慢の限界になったのか、 座席に取り付けられているテーブルを強く叩いた。 その打撃音が車両内に響き、一瞬だがその場は静まり返った。 男の怒りは当分おさまらないだろうと皆が思う中、 警部は大笑いの余韻に尚も浸っている。 (´;ω;`)「ひー…ひー…」 (´・ω・`)「……うぉっほん」 独特の咳払いをして、呼吸をととのえている。 男が静かに警部を見守る中、警部は口を開いた。 (´・ω・`)「……今のが、嘘。       これは歴とした“ミストタイプ”の『アーボンオレンジ』の香水だ」 (`・ω・´)「……貴様、何が言いたい?」 (´・ω・`)「僕はね、あんたからほんとうの証言を       引きずり出そうとして、鎌掛けたの」 (´・ω・`)「そして、今証言したよねぇ?       『生のアーボンオレンジを塗った』と」 (`・ω・´)「……」 (´・ω・`)「今更前言撤回なんてさせないよ? ここにいる乗客みーんなが証人だ」 (`-ω-´)「……」
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