第三章

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依然男は黙って、警部の話を聞いていた。 結局、警部は、その巧妙とも言い難い作戦にて 一見どうでもいいような証言を引き出したにすぎない。 それも、相手が逆上して殴りかかるかもしれないハイリスクな現場において。 (`・ω・´)「……」 (`・ω・´)「フン。それがどうした。       “生のアーボンオレンジを使いました”なんて証言、なんの需要もないように思えるが?」 ( <●><●>)「そうですよ警部」 男に加算するように、ワカッテマスさんが賛同した。 ワカッテマスさんが、というより、 おそらくここにいる皆がその点を不審に思っているだろう。 なぜ、そこまでしてそんな証言を得たかったのか。 . 69 名前: ◆wPvTfIHSQ6:2011/09/02(金) 17:18:26 ID:hZF5R6oIO ( <●><●>)「生だからって、何が変わるのですか」 (´・ω・`)「じゃあワカッテマスにクイズだ」 (; <●><●>)「……フリーダムですね」 (´・ω・`)「生のアーボンオレンジ、       香水のアーボンオレンジ。       さて、相違点はどーこだ?」 警部は彼にそうクイズをだし、 両手で人差し指のみを突きだして、 あたかも写真を撮る際にピースを するときのような構えをとった。 このクイズの意味するところ、 「生のアーボンオレンジを使うことでなにが変わるのか」 を証明しようとしているに違いない。 . 70 名前: ◆wPvTfIHSQ6:2011/09/02(金) 17:19:31 ID:hZF5R6oIO ( <●><●>)「……」 ( <●><●>)「やっぱり、香水用に加工されたのと        そうでない、の違いですかね」 (´・ω・`)「言い換えると?」 ( <●><●>)「天然と人工の違いくらいしか……」 ワカッテマスさんがそういうと、 警部は軽く拍手をした。 手と手を叩く音だけが響く。 しかし、やはり警部の意図は読めない。 (´・ω・`)「そう、いい言葉で表現してくれた」 (´・ω・`)「人工と天然……       市販のりんごジュースを飲むのと生のりんごの果汁を飲むくらいに違うよね」 (゚、゚トソン「それがどうしたんですか……」 (´・ω・`)「おっ」
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