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警部の考えが読めないまま、ついに本音がぽろっと出てしまった。
しかもそれを警部にもろに聞かれ、こっちに振り向かせてしまった。
余計なことしたかなぁ、と反省するが、
意外に彼はちょうどいいやと言って私に歩み寄ってきた。
(´・ω・`)「じゃあ次はトソンちゃん」
(゚、゚トソン「えっ」
(´・ω・`)「“香水のアーボンオレンジ”にはなくて
“生のアーボンオレンジ”にあるもの、なーんだ?」
(゚、゚トソン「えっ」
急に乗客の視線が私に集まったのを実感した。
嘘、こんななかではずしたら恥曝しもいいところではないか。
しかし、黙っているわけにもいかない。
答えを必死に考えるも、事件に関係しそうな答えは思い浮かばない。
.
72 名前: ◆wPvTfIHSQ6:2011/09/02(金) 17:21:49 ID:hZF5R6oIO
(´・ω・`)「難しく考えなくていい。
さっき僕が言ったことを思い出して」
(゚、゚トソン「さっき……」
記憶は数十分前に遡る。
椅子に座っていて、警部の香水の自慢を聞かされていたのは覚えている。
ウン十万はする高級な香水を撒かれ、リラックスできたのも覚えている。
そういえばあのとき、いろいろと豆知識を得意げに語られていた気がする。
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「キタコレでのみ手に入る!」
(´・ω・`)「バーカ」
(;、;トソン「えっ違うの!?」
.
73 名前: ◆wPvTfIHSQ6:2011/09/02(金) 17:23:21 ID:hZF5R6oIO
(´・ω・`)「それは両方一緒じゃないか。
100%の果汁にはある作用があったよね?」
(゚、゚トソン「ひゃく……」
(゚、゚トソン「あ、治癒とか?」
このとき、私はちょっぴりボケたつもりで言ったのだ。
正解がわからないのだから、ここは無能な振りをして
警部に呆れさせ、とっとと話を戻してもらおう、と。
そう、思ったのに。
(´・ω・`)「そう、アルコールなどいっさい化合されていない
生粋のアーボンオレンジ、それの意味するところ」
(´・ω・`)「それは、治癒力の有無だ」
(゚、゚トソン「あってたんだ……」
(´・ω・`)「なんだって?」
(゚、゚;トソン「なんでもないです」
慌てて首を振る。
警部が自慢げな顔をするなか、勘で当てました、
だなんて言えそうにもない。
警部はすぐに本題に戻った。
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