001 火の玉の集い

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「それにしても、暑すぎるだろ・・・・。地球温暖化恐るべし、だな」 頬を伝い垂れていく汗を拭いながら、ただひたすらに足を進める。 最も近いコンビニまで地味に距離があったとは。徒歩7分は夏場には辛い距離だ。 ラッキーセブン? あっても何の役にもたたないだろ。 内心で色々と愚痴りながら炎天を進む。冷たい魚が暑い陸に上げられたら、こんな気分なのだろうか。 一言も話さず内心で愚痴っていると、コンビニの看板がかなり近くなった。 あと百メートル程だ。しかしその距離は絶望的に長い。 喉も渇き、痛みが生まれてきた。口内がカサカサで、唾が出ないほど体内水分が渇いているのか。 入り口に近づくと自動ドアが開き、外とは正反対の快適すぎる冷えた空気が待っていた。 そこはまさに天国。灼熱地獄とは全く異なる。 色とりどりな商品が並ぶ陳列棚に目を泳がせながら、昼食になりそうな物を見繕う。 その他に必要なものをカゴに入れていく。 「必要なものは他には・・・・。無い、な」 体を反転させ、レジへと向かう。 店員が精算している間にポケットから取り出し、適当に小銭を漁る。 「合計で777円となります」 その一言にげぇ、と声を漏らしそうになるも噛み砕き飲み込む。 今日は7に憑かれてあるのか・・・・。 内心で呟きながら、小銭を再び漁る。今度はいくつか硬貨を掴み、レジカウンターへ置く。 小さな金属音をたてて、暫くすると鳴り止んだ。 レジ袋に入れられた昼食を手に取り、自動ドアへと向かうが、あの灼熱に飛び込むのは少し気が引ける。踏み出す足がやけに重く感じる。 もう少し、ここに留まっていようか悩む。 しかしここは選ぶのはたったひとつ。 重い右足を持ち上げ、一歩踏み込む。 姿に反応して自動ドアが開き、今度は蒸された風が頬をなで、そこに汗が滲む。 ここで止まるわけには行かない、そう言い聞かせ勢いよく店外へ。 もう外に出てしまったのだ。急いで自宅へ帰ろう。 そう、それが良い。
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