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「先輩、もうすぐ卒業ですね」
「んー、そだね」
「出席日数、大丈夫なんですか?」
「いや、大丈夫くない。みんなが自由登校期間に入ってからもちょこちょこ補習受けに来ないと」
「じゃあ、3学期も学校にいるんですね」
「嬉しそうな顔するなよ」
「すみません」
ヘヘ、と笑うと、先輩がこちらに手を伸ばし、わたしのおでこにこつんと軽くげんこつを当てた。
男の人にしてはフォルムが縦長の、とてもきれいな手だ。それでいて、ギターをかき鳴らす時だけは誰よりも力強い。
初めて握手をしてもらった時は、すべすべで少し骨っぽいその感触に、なんだかすごくドキドキした。
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