【第1章】世界への旅立ち

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_綺麗な髪飾りを付け、鏡で確認。位置、向き共にバッチリ。 _全身真っ黒だが、黒は汚れなき色であるという教えがあり神聖な色とされている。 _鏡の前でくるりと1回転する。ふわりとワンピースが広がった。 「……よしっ」 _鏡の自分を見つめニコリと微笑む。着替えが終わった。 _私は荷物を持つと扉の横に立て掛けてあった1振りの剣を手にして扉を開ける。 「……行ってきます」 _しばらくは戻ることのない自分の部屋にそう、一言呟いて私は部屋をあとにした。 _部屋を出て階段を降りようとすると下の階からとてもいい匂いが漂ってきた。 _これは……もしかして?! _私は慌てて階段を駆け下りリビングに出る。 「おはよう、イリス。そんなに目を輝かせてどうしたんだい?」 _エプロン姿の父さんはキッチンから視線を私に向けながら質問をする。
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