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メイは栄養のある食べ物を手に入れるために懸命に働いた。
月に数回町まで下りて栄養のある物を持って帰り
リンに食べさせた。
鶏肉、内臓が欲しかった。
町まで十数キロ山を越えて歩く過酷なものだった。
その日は町からの帰りが遅くなった。
母リンの容態が悪くなった。
どうしても肉や内臓を手に入れたかった。
帰り道は暗くなっていた。
あと数キロで家に着く所で突然メイは襲われた。
兵士だった。
見たことのないような顔だった。
大柄で髪は金色、月の光で青い目が輝いていた。
下腹部に激痛が走りメイは気を失った。
気を失いながら常夫の顔が浮かび声が聞こえた。
「精神を強く持て、どんな事があっても負けるな、家族を守れ」
常夫の手がゆっくりとメイの顔に触れた時、
閃光が放たれた。
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