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翌朝、一番ひどい状態だったメイは身体が動かなくなった。
昨晩メイは日本へ脱出する事を決心した。
雪、美亜が身体を拭いて横になった後、
母リンから手渡された紙を広げた。
常夫の名前、国籍、住所等が書いてあった。
家系図だった。
メイは自分の下に雪、美亜の名前を書いた。
自分の横の夫には米国、死亡と書いた。
その紙を何重にもビニールで包み、
濡れないようにして人民服に縫い付けた。
もしかして自分は無理かも知れないと考えたが
遅らせる訳にはいかなかった。
「お母さん、友達が収容所に入れられたらしいよ」
美亜がメイに言った。
雪、美亜の遊び友達の男子は身体が大きくなった2人に
興味を持ちだした。好色の目で見られる2人は男子を拒絶する態度を取った。
気分を害した男子は兵士に2人の事を話した。
2人は英語が話せると言ったのだ。
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