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部屋にマツモッフィーとゆー君を招き入れ、自分は話を聞いてもらう事にした。
「相談事ってのは、あれだろう? 例の渡邊さんの件だろう?」
事情をよく知っているマツモッフィー。ゆー君にも一応、事の顛末を教えておいた。
「あれからというもの、メールがすごい届くようになってきて……」
「どんな内容か、見せてもらっていい?」
ゆー君の言葉に頷き、PHSを渡す。その瞬間、2人の顔つきが変わった。
「1日で何通メール来てるんだよ……おわっ?!」
そんな話をしている最中でも、メール着信が鳴り響く。自分はすぐにPHSを奪い電源を切る。
「5分から10分おきくらいにメールが届くよ……内容は説明した通り支離滅裂でさ……」
「1度でも返事した事あるのか?」
「ないよ。当然だろう? こんな不気味な事されて、何話せっていうんだよ。やめてくれって言って聞くような感じじゃないし……」
「着信拒否をすれば、渡邊さんからのメールは届かなくなるはずだよ」
「マジか、ゆー君?! そんな事出来るの?!」
「うん、多分ね。でも凄いよね、これってアレでしょ? 最近よく聞く、ストーカーってやつじゃないの?」
「マジでそんな事する女性がいるんだなぁ……そんだけ愛されてるって事かもしんないけど、全然うらやましくないな」
「メールは、その着信拒否ってのをすればいいとして……もし相手がまた家にやってきたりしたら、どうしようか……」
「いつまでも居留守使うわけにもいかないし……ここはハッキリと言っておくべきじゃないか? 付きまとうなってさ」
「話をするにしても2人きりはやめておいたほうがいいかもね。第三者がいれば、渡邊さんだって無茶な事は出来ないと思うし」
「そう……だよね。話しあいかぁ……ちなみに2人は、その第三者ってのになってくれる?」
「「断ります」」
「……くそぅ……友達が困ってるってのに……仕方ない、ヤマさんにでも頼むかなぁ……」
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