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アパートに戻り、急いで鍵をかける。すると――
――♪♪♪~♪♪~♪~♪~
突然、何かが聞こえた。あまりにビックリして、声が出そうになる。
一体何の音だと思ったが、すぐにPHSの着信音だという事がわかった。
相手は見ずとも分かっている、渡邊さんだ……
自分はPHSを手にして、受信メールBOXを開く。
慣れていないせいか、カーソルが一番古い履歴へと変わる。そこにはこんな内容が書かれていた。
『ドウシテヘンジヲクレナインデスカワタシハナンドモナンドモコウシテレンラクヲシテイルトイウノニドウシテワタシガワルイノナラアヤマリマスゴメンナサイユルシテクダサイドウシタラユルシテクレルノデスカダカラユルシテソバニイタイワタシタチハキットゼンセカラム』
相変わらず意味の分からない文章。そして今日……つい先ほど送られてきたメールの内容を確認する。そこには、こう書かれていた。
『テヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルシアワセニナンカサセナイコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルゼッタイニゼッタイニコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤ』
…………テヤル、コ……?
初めて見た時は意味が分からなかった。何かの呪文かと思った。だけど読んでいく内に内容が明らかになっていく。
コロシテヤルコロシテヤル
――――――殺してやる
「――――なっ……?!!」
恐怖のあまり、PHSを放り投げる。次の瞬間――
――――ガンッ! ガンガンッ!!
玄関扉から物凄い音が聞こえた。いつか聞いた、まるで誰かが扉を蹴飛ばしているかのような音……!
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