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友人であるヤマさんが学生時代に体験した恐怖体験。
ヤマさんには青木というクラスメートがいた。
青木の家に度々遊びに出向いていたのだが、彼はしきりに自分の住んでいるアパート自慢を始めるのだという。
「ここのアパートは井戸水を汲みあげているらしくてさ。物凄く水が美味いんだよ」
蛇口から出た水で作った麦茶をガブ飲みしながら、そんな事を言う青木。
「だったら水道料金とか安かったりすんのか?」
そう訊ねると青木は「いや、それは分からない。親が家賃共々まとめて支払っているから」
なんだよソレ、と呆れ顔をしてみせるヤマさんに青木は、
「いいから飲んでみなって! コンビニで買うミネラルウォーターと同じ味だから! いや、俺はこっちのほうが美味いと思う」
元々青木は都会の生まれである。カルキ臭ただよう水で慣れている者からすれば田舎の水など美味いと感じて当然だろうとヤマさんは思っていた。
だが、あまりに薦めてくるので一口飲もうとグラスを借りて台所へと向かう。
「…………ん?」
すると、何か異変を感じた。
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