電話ボックス

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「ん? ありゃ一体、何だ?」 前方の光を見ながら松井は言う。自分も見てみるが、それが何なのかは分からない。 「それこそUFOだったりしないよな? なんか、点滅してるけど」 「そんなバカな」 車は少しずつ光に近づいていく。すると、なにやら四角い物体である事に気付いた。 「あぁ、ありゃ電話ボックスだな。なんだよ、期待させやがって」 「こんな何もない所に電話ボックスっていうのも、変わってるね」 「何もないからじゃないか? こんな民家もない所で車が故障したら、どうしようもないぞ」 確かに、と思った。試しに自分が持っていた携帯電話を取りだすと、画面に『圏外』と出ていた。 車は、更に光……電話ボックスへと近づいていく。すると松井が真剣な声でボソリと呟く。 「…………おい、何か変だぞ」
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