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私は江崎の後ろにいる彼女に対して、軽く会釈をした。しかし彼女は無視。愛想のない人だなと思った。
「なに? 今日は休み? 最近は何やってんの?」
お互いの近況を話しあっている最中、彼の表情が曇っていくのを感じた。「何かあったのか?」と訊ねると、こう答えた。
「ちょっと、な……まぁ因果応報っていうか、俺が悪いんだけど……よかったら相談に乗ってくれないか?」
「あぁ、勿論構わないけど……どうした?」
「いや、今はちょっとさ……」
後ろの彼女に聞かれたくない話なのかなと私は思った。
「だったら電話やメールにしよう。自分そういえば携帯替えたから番号も変わってるんだ。教えるよ」
赤外線で番号とメアド交換を行い、その場は解散する事にした。
「ありがとう。んじゃ、連絡するから」
「分かった、待ってるよ」
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