友人との語らい

6/10
前へ
/487ページ
次へ
お姉ちゃん達もいない、野郎二人きりの宴会は三十分を経過した。 正にほろ酔い。 そんな気分だ。 一方、酒の弱いゴリラ…いや、貴明はすでに出来上がってる様子だ。 「…響、お前の武勇伝を聞かせてくれよ!」 貴明が突然叫んだ。 こいつはヤンキーあがりで、この手の話が昔から好きな奴だ。 「武勇伝?…そうだな…去年の話だけど、貴明に話したような…」 「いいよ聞いてても!また話してくれよ!」 「分かった分かった!そう大声でがなるなよ!近所迷惑になるからな!」 俺も負けじと、大声を上げ注意した。 そして瞳でめっと叱った後、話した記憶があるものの、武勇伝とやらを語り出した。 「…去年の冬、俺は仕事を終えて帰ってたんだ。そしたら五、六人のガキんちょが一人の学生をリンチしてたんだよ」 「おー!あの話か!聞いたことあるけど、また聞きたい!」
/487ページ

最初のコメントを投稿しよう!

189人が本棚に入れています
本棚に追加