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この街は思い出が詰まっている、それが逆に辛い。
昔の思い出は美化されるものだけど、僕はこの街を捨てた人間だ。
高2であいこに振られた後、僕は大学入学を機にこの街を離れた。
都会に行きたいと思っていたのはもちろん、あいこの近くにいるのが嫌になったからだ。
僕は大学で初めての彼女ができた
自分でも不思議なくらいあいこと真逆の子だった。年下でおっとり系の、僕のやることに何も言ってこない、そんな子だ。
今思うと、めちゃくちゃあいこを意識していたんだと思う。
その後も付き合っては別れてを繰り返しながら、大学を1年留年したりもしながら、僕は卒業し、IT関係の会社に就職した。
しかし、環境、人間関係に恵まれなかった僕は会社を辞め、死のうとミナモ山に向かったんだ。
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