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「……んっ…」
ちゅっと甘く吸い付く音が立つ。
下着を取り去り、露になった赤い花──
小さくすぼむ上部に息づく蕾をグレイは唇に含み軽く吸う。
甘ったるいのに強い刺激が幾度となく押し寄せる。
グレイはそれを食みながら仰け反るルナを下から見つめた。
「──…つ…っ」
感じて腹部を捩るルナに一瞬目を細める。
喉がゴクリと波を打つ。
熱い唾液がグレイの口腔から溢れると、ルナは一番敏感なそこに伝わる熱に、か細い声を漏らしていた。
「ああっ…」
「……っ…」
ルナの切ない声がグレイの耳に響く。
眠っていたルナを一度だけ抱いた──
消された贄の印を刻むために。
触れても鳴かないルナを。
息を弾ませ頬を染めぬルナを──
あの日とても大事にグレイは抱いた。
グレイはルナの声に耳を澄ませながら自分の艶やかな黒い髪を揉むルナの手を取る。
ゆっくりと絡めた指先──
その先の爪に口付けるとグレイは目の前の小さな赤い蕾に何度もキスをした。
「はあ…っ…ルナっ…」
優しかった接吻が少しずつ荒くなっていく──
練り動くグレイの舌。蕾を根元から捏ねるようになぎ倒されては顔を擦り付け、蜜を啜る音がその部屋に響いた。
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