彼女の姿を探している

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彼女の姿を探している

大学四年生の夏、陽くんにリカの骨を海に撒きに行こうと誘われた。 陽くんから連絡が来たのは一ヶ月振りで、そのとき彼は私にリカが死んだことを教えてくれた。 陽くんは一緒に葬儀に参列しようと日時と場所を教えてくれたのにも関わらず、当日の私は行かなかった。 陽くんから連絡が来るのは二年ぶりのことで、リカ自身とも二年もの間顔を合わせることがなかった私は、頭の整理が付かなかった。 疎遠になった友達が突然、死んでしまった。その事実が、何だか現実離れしたことのように思えた。 考え込むあいだ時間だけが過ぎて、そのまま陽くんに断りも入れず葬儀に参加しなかった。 そんな私に陽くんは懲りずに連絡を寄こしたのだ。 私は海へ行くことにはやなり気が進まなかった。けれど、葬式に行かなかったことをどこかで気に病んでいたので、それを解消するには陽くんと一緒に海へ行くしかないと考えた。
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