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ハエ
ぼくの人生は順風満帆だった。
希望する大学に進学し、希望する企業に就職
そして、最高のパートナーに出会い婚約
1週間後には結婚式。
でもぼくは、一つだけミスを犯した。
2ヶ月前、退職する上司の送別会で、となりの席が彼女だったことから始まった。
以前より、ぼくに気があるという噂がある女性だった。
もちろん、彼女もぼくに婚約者がいることも知っているし、
結婚が近いことも知っていた。
いわゆる悪い女だ。
人の物とわかると欲しくなるタイプでそこそこ自分に自信があり
しかもプライドが高い。
彼女は、ぼくを奪う自信があり、彼女にとってそれはゲームのようなもの。
でもぼくは違うんだと、ずっと突っぱねてきたのだ。
それがさらに彼女を燃えさせてしまったようだ。
ぼくはその日、したたか酔っていて、彼女はわざと露出の高い衣服に身を纏い
ぼくに盛んにボディータッチを繰り返し、ずっとアピールをし続けた。
ぼくはその夜、過ちを犯した。
とても後悔した。ベッドで擦り寄る彼女に言ったのだ。
「今夜きりにしてほしい。ぼくはどうかしていた。」
彼女は酷くプライドを傷つけられたようだ。
「あなたごときが、この私を?一夜の過ちだと?へぇ~・・・。」
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