プロローグ

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「…あ…ッ」  自ら腰を下ろして、レイレスは深く結合していく感触を確かめた。  目前の銀の双眸を見返すと、その唇がレイレスを塞ぐ。  求められるまま舌を絡め、その唾液を飲み込んだ。  不意に苦しくなり、レイレスは喘ぐように天を仰いだ。  木々の間から、群青色の夜天が見える。  白い両の腿が震え、膝が、柔らかな下草に食い込む。本来ならば寝台の上にあるはずの行為だが、そんな事はどうでも良かった。  レイレスの反らせた白く細い首筋を、柔らかく男は噛んだ。  その名を呼んで、レイレスは腰をくねらせる。もっと、深く冒せと。  抱いて、刻むように。  朝が、来るまで。  この体を抱くがいい、と。  陽の光が天と地を分かつように。  刻限が、迫るまで。   
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