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「可愛い。わたくし達のレイレス。ね?ファーロ?ファーロも心配だったのよねえ?」 「姉上…。私は男です」 「そう、こんなに可愛くても、一国の主。でもこうしていれば隣国の王子様から求婚されたりするかもしれないわ」 「まあ!レイレスは渡さない!」 「そうよ、レイレスは私たちの可愛い弟!」 「…姉上…」  その時、溜息を吐いたのはレイレスばかりではなかった。ファーロが、その肩に舞い戻ったエニーロの足に巻かれた紙を解き、目を通すと、レイレスの前に膝をつく。 「レイレス様。即位後の隣国への訪問の準備が整った模様。出立の時期を、どうぞご命令下さい」 「あら!レイレスの即位と、私達の誕生日の報告でしょ?いつでもいいのに」 「私は姉上がお決めになってくださっても構いません。構わないな?ファーロ」 「…はい」  三人の姉姫達は、顔を見合わせ、微笑むと、頷いた。 「今日よ!今日にしましょう!」
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