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「樹(タツキ)が風邪引いちゃうよ」
「瑠璃(ルリ)が風邪ひくと朝起こしてくれるやついなくなんだろ」
「もうっ!あたしはあんたの目覚ましじゃないんだから」
樹はこんな事言ってるけど、本当は心配してくれるってわかってる。
そして、目覚ましでもいいからあたしを頼りにしてくれてるかとがすごくうれしいんだ。
「ま、バカだから大丈夫か」
横のベランダから手が伸びてきて髪の毛をふわっと触られる。
「もう、バカじゃないもん!てかさ2週間ぐらいやってるけど覚えてる?ちゃんとヒント」
恥ずかしくなって、話題を変えてしまう。
好きって言ってしまいそうで。
言ってしまったらこの関係が崩れてしまうから。
「俺はな。お前は?」
「覚えて…ない」
「やっぱりな」
ふっと笑うその笑顔に顔が熱くなるのが分かる。
「やっぱりなってなにさ!」
「いや、バカだからだろ」
明らかにバカにしたような顔をする樹にかぁーっと顔が赤くなる。
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