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「でも、なんとなくはわかってんだろ?」
「まあ、ね」
あたしに当てはまってないって思ったことがないことは思ってる。
髪だって黒髪だし。
実はあたしでしたなんてオチ……ないか。
「樹はさ、告白しないの?」
「んー。いつかな」
何事にも無気力オーラ満載の彼は恋にも無気力っぽさ全開。
「そんなこと言ってたらとられちゃうんじゃないの?」
「そうならないようにはしたいよな」
無気力オーラはどこへやら急に真面目な表情に早変わり。
「つーかさ、そろそろ当てろよ」
「え?」
「結構出し尽くしただろ」
たしかに。
2週間もやっているんだ、そろそろ同じのを言ってしまいそうだ。
樹に同じヒントを出されてもあたしは気づかないだろうけど樹は気づくだろうなぁ。
「わかんないもん。樹はわかったの?」
「まあ、な」
「え!?」
分かっていないと鷹をくくっていたあたしはびっくりして尻餅をつきそうになる。
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