友利先輩と俺の友人

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春のその性格は底抜けに明るく、優しい。 春は困っている人がいれば迷わず手を差し出すし、一人で寂しそうに弁当を食っているヤツがいればそいつのところに駆けって行って『一緒に食べよう』とかあの向日葵のような明るい笑顔を浮かべてさらりと言う。 そんな春を見ていると俺はたまに春の趣味は人助けなんじゃないかとか思ってしまう。 春は誰にでも優しく、誰にでも人懐っこく、そして、人の悪口を決して言わない。(心の内では言っているのかも知れないけれど、それはわからないことだ。言うなら俺の悪口とかを言っていそうだが・・・。) そんな春の特技は皆の心の内にすんなりと潜り込むことだと俺は思う。 春と距離を置こうとこちらがバリアを必死で張っても知らない内に春はそのバリアをぶち破って俺たちの心の内側に入ってきてしまう。 春は怖い。 それは裏表がないからだと俺は思う。 春ほど裏表のない人間を俺は他に知らない。
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