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友利先輩と俺の友人
「雛人くん! ごめんね! 待たせちゃったね・・・」
そう言って玄関から飛び出してきた友利先輩の柔い前髪には僅な寝癖が付いていた。
本当にこの人は可愛い。
「大丈夫ですよ。僕も今、着いたところです」
俺はそんな小さな嘘を吐いて玄関の門を閉めている友利先輩を後ろから抱きしめた。
「わっ!! ひ、雛人くん?」
そう言って恥ずかしそうにする友利先輩がまた可愛い。
「おはようございます。『ドM』の友利先輩」
俺はそう友利先輩の耳元で囁いた。
それと同時に友利先輩の顔が耳が赤くなる。
「ぼ、ボクはドMのド変態なんかじゃ!!」
ほら。
引っ掛かった。
「僕、今朝は『ド変態』は言ってませんよ? 『ドM』って言ったんです」
俺はクスクスと笑いながらそう言って更に顔と耳を赤くした友利先輩をぎゅっと強く抱きしめ、ゆるく微笑んだ。
俺は毎朝、友利先輩に『ドMのド変態』と言っている。
それを今朝は『ドM』とだけ言ったのに友利先輩はそれに気づかなかった。
友利先輩の開拓(性的調教)は着実に進んでいると俺は思う。
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