プロローグ

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「ごめんね……凍夜君の気持ち……私は受け取れない……」  頬に伝う涙を美しいと感じて、凍夜の体は硬直する。  彼女は幾つもの辛い経験を重ねた大人の女性。  小学生の凍夜は純粋で、透明な狂気に満ちていた。  自分の物にならないとすれば虚しいだけ。誰かに奪われるくらいなら、俺の手で……  そう考えて行動した結果、彼女は凍夜の前から儚く姿を消した。
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