弁天堂美咲と泥人形《マッドロイド》04

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 娘を思い、作った人形に自然と術がかかってしまったのではないか?と、迷斎さんと土御門さんは同じ見解だったようです。  「でも迷斎さん。仮に泥人形(ゴーレム)だったとして、なぜ今夜の内に解決しなければならないのですか?それは、早いにこしたことはないけれど、あまりにも急というか……」  土御門さんからすべての話を聞き終えた後、迷斎さんは今夜、土御門さんの家で落ち合う約束をしていました。問題を早期に解決することは良いことなのでしょうが、土御門さんも大きな被害を受けている様子ではなかったし、あまりにも急な気が私はしていました。  それに、泥人形(ゴーレム)とわかっている割には、迷斎さんがこの件に絡もうとしていること、稀有なケースと言っていることにも、違和感を感じていました。  決して、他人のためには動かず、自分のためだけにしか行動しない迷斎さんがなぜ?  迷斎さんは、一言私に言いました。  「どちらにせよ、時間がないのだよ」  この時の私は、この話がこんな結末を迎えるとは、思ってもいませんでした。
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