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まーくんは、双眼鏡から目を離すと、家の中に入った。
愛のミルクを作ると、愛に飲ませようとする。愛は、飲まなかった。お腹、空いてないのかなぁ?
テレビをつけると、彼はテレビの前に座り込み、食べかけだったパンを食べ始めた。
玄関に近づいて来る足音がする。だが、それは、親の足音とは違っていた。
ピンポンと、玄関のチャイムがなった。
「知らない人が来たら、玄関を開けちゃダメ」
と親は言った。だから、居留守を決め込もう。約束は、絶対だ。
テレビは、ワイドショーをやっている。
「変わったことってないんだなぁ…」
まーくんは、つまらなそうに、つぶやいた。
身体の痛みも感じなくなってきた。なんだか、気持ちが、よくなってきた。少しだけ、寝ようとまーくんは思った。
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