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"たわわ"な先輩とショタ紳士
「なんなのこれ…夢…?」
ほっぺたをつまんでみたが、痛い。これは夢じゃない。
「てことは、本当に悪魔になっちゃったの…私?」
とりあえず、ここから離れなければならない。
もう既に、何人か気づいた男性がこちらを見ては逃げ回っている。
「と、とりあえず、元のところに戻ろう!」
私は走って元いた墓地に向かった。
「はぁ…はぁ…」
走ること5分ほど。
もともと、そんなに運動はしない方だった為か、体力はゴッソリと削られていた。
『あら!いたわ!』
誰かの声が聞こえる。もしかして、追いかけられてしまったか?
『ここにいるってバルサが言うから待ってたのに、やっぱり別のところだったんじゃない!もぅ!』
『いやぁ。ごめんごめん。予定より早く化現してしまったみたいでさ…』
化現?何の話をしているのだろうか?
顔を上げると、そこには"色々と大きい"お姉さんと、そのお姉さんの半分くらいしか背丈のない男の子がいた。
「ほら!シーシャちゃん!こっちこっち!」
お姉さんが手招きしている。
「へ…?なんで私の名前を?」
「そんな細かいことはいいのいいの!とりあえず、こっちにおいでなさいな」
言われた通り、お姉さんの近くに行く。
「ちょっとじっとしててねー?」
近くによってきた私の頭とお尻のところに触れるか触れないかの距離で、お姉さんの手が近づいてきた。
「な、なにを…?」
「とりあえず、これは隠しておきましょ♪」
なんと、先程まであった羽と尻尾は見えなくなっていた。
「え、どうやって…」
「それもまた後で説明するわ。ついてらっしゃい」
お姉さんと男の子は私が走ってきた街の方向に歩き出す。
とりあえず、ついていくことにした。
もしかしたら、私がなぜ生き返ったのか、どうして羽と尻尾が生えたのか、知っているかもしれない。
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