いきなりですが僕の下僕になってくれませんか?

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その日の昼休み、柊の机には数名の男子が集まっていた。 「柊くん。僕はこのクラスの学級委員の……」 名前を言いかけようとしたところで、柊が口を挟む。 「あー、めんどいからそういうのいい ってか馴れ合う気とかないから。あんまり話しかけんな」 「嫌でも……」 「ったくうっせーな!話しかけんなってんだろ」 怒鳴った後、柊は戸を勢いよく閉じて教室から去っていった。だから柊は何もわからなかった。寮内のルールなんてものは その日の放課後、柊は自分の部屋の鍵をもらうために寮長室へと足を運んだ。 あえてノックをせずにその部屋に入ると、よくわからない書類やらお菓子やらで部屋は散乱していた。 「きったねーの」 「汚くて悪かったな」 柊が軽く悪口を言ったところでそこに一人の男性が入ってきた。 「転校生、ノックぐらいきちんとできねーのか。寮長の如月 明人だ。よろしく」 如月は柊に右手を差し出すが、柊はそれを少し見た後にさも当たり前かのようにそれを振り払った。 「あんた、礼儀ってもん知らねーのか 不良ぶってんのか知らねーけど少しはそんくらいわきまえることできねーの?」 「なんで俺がわざわざあんたに礼儀良くしなきゃならねーんだ」 すると、如月はひとつ大きなため息をついた。 「忠告しておくが、あんまり俺を怒らせとくんじゃねーぞ。」 「んなもん知るかよ」 そう言って、柊は如月が手に持っていた自分の部屋の鍵であろうものを奪い取り寮長室から去っていった。 勿論その時は寮長の口にした忠告なんか聞いてもいなかったが……
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