episode222 ゲームの代償

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「出るの?」 思わず身が強張った。 「そうだね。一生逃げ通すことも出来ないだろうし」 言うと 九条さんは自嘲気な笑みを浮かべて 携帯電話を手に僕らの傍を離れて行った。 「なあ、和樹――妙だと思わないか?」 九条さんがいなくなった途端 声を潜めて椎名涼介は馴れ馴れしく僕の肩を抱く。 「やめて」 拒絶すれば 「まだ僕と口を利く気にならない?」 ならいいけど――なんて 思わせぶりに嘯いて。 結局 「妙って……何の事です?」 「そうこなくちゃ」 悔しいかないつものことだ。 やっぱりこちらから歩み寄ってしまう。
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