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「テメェー。俺たちに挨拶がないじゃねーか!」
ゴロツキAがふっかける。
「こいつ、水なんか飲んでやがる!」
ゴロツキBは大袈裟に嘲笑すると、カウンターからグラスを取り上げ、グラスの水を顔の布の上から注いだ。
勇者は微塵も動じず、ただただ座り続けている。
「帰んなボクちゃん。」
ゴロツキAは勇者の背後に回り込むと、勢いよく頭の布を剥ぎ取った。
「…モンスター!?」
ゴロツキ2人は驚き腰を抜かす。
騒がしい酒場は、一瞬の静寂に包まれる。
勇者は顔をブルッと震わせ、顔の水を切った。
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