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月末の上に、年度末の金曜日。世の中は、プレミアムフライデーだのと浮かれているけれど、俺にはそんなの関係ない。
フロアの明かりのもと、残業しているのは俺だけではない。いくつかの島に俺と同じように残業している奴らがいる。
「酒井、キリがつきそうか?」
眉間にシワを寄せながら声をかけてきたのは、俺と同様に残業していた井上先輩。俺なんかよりも机の上の書類の山に埋もれている気がする。
「ええ、もう俺の方は終わります」
「マジかぁ~」
頭を抱えている井上先輩に、一応、聞いてみる。
「手伝えること、ありますか」
「……ない」
まぁ、いつも手伝っているだけに、井上先輩の状況は見えていて、敢えて聞いてみたんだが"そうだよなぁ"と苦笑い。この人は、いっつも最後の最後に残してるのは自分でしかできないことなんだよな。
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