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「ねぇ、リュウ」
そういえば、いつの間に、この人は俺のことを"リュウ"と呼ぶようになったんだろう。
「俺の部屋に引っ越してこない?」
その言葉にピクリと身体が震える。
「……それもエイプリルフール?」
枕から顔を上げずにそう言う。
「エイプリルフールの嘘は午前中だけだよ」
チラッと枕から目だけをエドワードのほうに向ける。
「……もう今晩から、うちにおいでよ」
ベッドに腰をかけて、俺の頭を撫でる。ああ、俺、本当にもう、この人がいないとダメだ。小さく頷くと、エドワードが思い切り抱き付いてきた。
「リュウ!!!」
「んぐっ!?エ、エドワードっ、く、苦しいっ」
「もう、愛してるっ!」
巨体が完全に俺を押しつぶしてる、っていう自覚がないエドワード。苦しいっ!と思いながらも、もう、コイツしかいないんだ、と思ったら、その苦しみさえも、喜びに思えた。
エイプリルフールを今日ほど嫌いだ、と思ったことはなかったけど、エドワードへの想いを強烈に自覚させてくれた、という意味ではよかったのかもしれない。
ほんと、完全にコイツに堕とされた。
でも、ま、いっか。
俺も、あなたを愛してる。
-Fin-
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