第5章

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そんな風にリストに没頭していると、スタッフが事務所のドアを叩いて顔を出した。 「AYAKO先生が来られました」 「はい、すぐ行きます」 一気に現実に引き戻された気分で席を立つ。 ちらりと見ると、河野はもう自分の仕事に集中していた。 相変わらず切り替えの早い人だ。 あれから初めてAYAKO先生と会うと思うと緊張するけれど、避けては通れない。 大きく深呼吸をしてフロアに出た。 「AYAKO先生、こんにちは。先日のプレオープンのときはお見送りできずに失礼しました」 「矢野さん、こんにちは。いいのよ気にしないで。私も主人も美味しいお料理を楽しめてとても満足だったから」 .
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