第5章

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週の半分は私の部屋にいた。 そして仕事が忙しくて職場に泊まることも多いと聞いている。 自宅にほとんど帰れていないことは、誰よりも知っているつもりだ。 そのせいでこの3年間、結婚していることにも気が付かなかったのだから。 「そうなんですか」 「そういう私も仕事が忙しくて、週に3日くらいしか帰ってないんだけどね」 多くて週に1度顔を合わせる夫婦。 どちらからも結婚の二文字が感じ取れないはずだ。 それでも元気がないことはわかる。 .
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