第1章

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真っ先にリボンを持てと朋子が合図してくるけれど、その企みに乗りたくなくて1番最後にリボンを手にした。 残っていたリボンは白だった。 青いリボンは知らない20代の可愛らしい女性の手の中にあった。 朋子の妹もちょっと頬を膨らませてこちらを見ているということは、どうやら彼女もこの企みを知っていたのだろう。 私が取らないのなら、自分が欲しかったのにと顔に書いてある。 遠慮せずに取ればよかったのに、とも言えないまま5人で一斉にリボンを引いた。 ブーケと繋がったリボンを持っていた女性は歓喜の声を上げ、涙目になって喜んでいる。 きっと私が引いてもこれ程のリアクションは出来なかった。 青だと知っていたから尚更。 新郎のゲストのテーブルでも同じように賑わっているテーブルがあった。 .
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