第12章

16/26
前へ
/349ページ
次へ
紫音に樋口を紹介したことはない。 そんな必要もなかった。 「紫音の知らない人よ」 会ったことはあるけれど、知らせる必要もない。 「後悔しないのか?」 「後悔したくないから、もう私のことは放っておいてほしいの」 「それは無理だ。受け入れられない」 そういうだろうと思っていたけれど、紫音に受け入れてもらう必要もない。 「もう決めたのよ」 「そいつがどんな奴か知らないが、藍子を1番よく知っているのも、幸せに出来るのも俺だけだ」 .
/349ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5106人が本棚に入れています
本棚に追加